Kawaguchi Science Museum Solar Observatory
学校や科学館、プラネタリウム施設など教育目的での利用やコピーは画像を含め自由です。
Solar Data(太陽画像一覧)
Recent Solar Activity
(最近の太陽)
update 2025-02-22
●最近の太陽活動概況
概要
サイクル25スタートから6年目、太陽活動は極大期に入り11年周期という観点からは活動の折り返し点にさしかかった
ということになる。特にS側の方は年末に引き続き年初からも大小合わせて数多くの群が見られ非常に賑わっている
群の規模自体は巨大とは言えないが、かなり入り組んだ構造を持つ大型群も見られるなど活発である
他方N側は、活動度はこのところずっと下がり気味だったがXクラスバーストを起こす群も現れ反転の兆しが見える
S側先行のサイクルのスタートだったので今後のNS側の活動度がどう推移するか注視する必要がある
1月上旬 3日にX1.2、X1.1バーストを起こしたNOAA3947(N側群)、4日にもX1.8を起こすなど非常に活発
中旬 N側にも大中合わせかなりの群が見られ活動度上昇、一方S側では群数が減少、大きなE型群のみが残る
下旬、N・S側の大型群は西縁に、ともにまだ数群残るがどれも中小型のものばかりで活動度も弱く静穏
2月上旬 S側はまだ小型群しかなく静穏。N側には群が密の状態で現れ賑わう、ただし活動度は弱くMクラス止まり
中旬、S側も群が徐々に増え始め、N側合わせ沢山の群が太陽上に見えている。中型群も出てきたがまだ小型群主体
下旬、
○最近の太陽の姿 ここをクリック (更新日直近) 〇黒点群分布図 ここをクリック(2024年に現れた全黒点群)
*毎日の太陽面の様子はSolarData/太陽画像一覧/白色光による太陽全面像参照
*太陽全般については天文資料集/テキスト集/太陽についての解説参照
○サイクル25の太陽
●サイクル25
新しい太陽活動周期=サイクル25は2019年12月にスタートした。
~NOAA米海洋大気庁、SIDC/SILSOにより2020年09月15日のアナウンス~
サイクル25の活動はサイクル24*(下記)と同程度のレベルになると見られており、
黒点数極大値Rmax=95~130、極大年2023~26年との予想が出されている。
(NOAA,released a preliminary forecast for SolarCycle25 on April 5,2019)
また、2019年NOAA space weather International panelによる予想では
極大値Rmax=115(+-10)、極大年2025年6月(+-8か月)となっている。
サイクル25における黒点の磁場構造ならびに太陽の極磁場は
・北半球側黒点 先行部=N極、後続部=S極、 極磁場=N極
・南半球側黒点 先行部=S極 後続部=N極 極磁場=S極
注)極磁場は極大期前後に反転、2023年~26年にはNSが入れ替わる見込み
注)黒点数Rの上昇カーブは当初の予想よりも早く進行。Rmaxが大きくなる可能性が高い
注)極磁場は2024年6月時点で北極側がS(ー)。南極側がN(+)に入れ替わっている
*極磁場の変化図
(図)太陽両極磁場の変化 (+がN正極、ーがS負極) 下記Rの変化に比してほぼ逆相関となる (2024/10/06)
*Rの変化図
(図)サイクル24~25 黒点数Rの13か月移動平均値(&予報値) (2025/02/01)
*全サイクルRカーブ比較図
(図)サイクル1~25のRの変化 赤太線はサイクル24 黒太線はサイクル25 (2025/02/01)
Rの移動平均値データからはサイクル25のRの進行は同24に比してかなり高めに進行している
*蝶型図
(図)黒点発生緯度の時間変化~サイクル24の終わりから現在まで (2025/02/01)
○2024年の太陽活動
{黒点群数=408群(NOAA3537~NOAA3944)/N側168群、S側240群}(SWPC/NOAAによる)
{黒点数 R=154.4(年平均値SIDC/SILSOによる}{無黒点日=0日(spaceweather.comによる)
概要
活動の極大期にさしかかった太陽の活動度は大きく上昇している。S側は年初から順調に活動度を上げ
特に5月には非常に活発な群が現れてXクラスバーストを頻発、日本各地で低緯度オーロラが観測されるなど
ニュースでも大きく報じられ話題となった。他方N側の方は年間を通じて比較的落ち着いた活動に終始しており
黒点数Rは上下しつつほぼ横ばいという状況で、年末にはやや下降傾向を示している。
全般的な活動度は昨年比で黒点群数が約1.5割増し、黒点数Rは2割増し、MクラスX線バースト数は約3倍、
Xクラスバーストでは約5倍とイベント数も急増。昨23年はN側の活動度が大だったが24年はそれが逆転し、
S側の活動度が凌駕しているのが特徴である。なお、観測されたXクラスバーストの内で最も大きなものは
5月14日NOAA3664(S側群、黒点型Ekc、磁場構造βγδ)で発生したX8.7である
*前期
年初、N側では肉眼黒点となる大型群も現れXクラスバーストを起こすなど、まだ活動度は高めである
だがその後Rの伸びは鈍化、横ばい状態が年半ばまで続いて、S側との差は徐々に広がるばかりとなる
S側は順調にRを伸ばし活動度は逆転、特に5月からはその差が倍増、非常に活発な群の出現もあり
活動度が急上昇、短期間の間に10回以上のXクラスバーストも発生、活動のピークとなる。
*後期
N側のRは更に下がり、横ばいからむしろ下降傾向で、S側との差が4倍ほどに広がっている。大型群が
時折見られるという程度で群数も少なく静穏な状態が続く。またS側も7~8月ごろがピークとなっていて
その後はやや横ばい傾向を示しているが、年末にもXクラスバーストが観測されるなど高値安定状態である。
2024年末時点の予報ではRのピークは2024年8月でRmax=155となっている(WDC-SILSOによる)
○主なイベント ~NOAA/Space Weather Prediction Centerによる
~Xクラスバースト 注)リンクがあるのは川口でとらえた画像
・02月09日13h14m NOAA3575(S側)X3.4
・02月16日06h53m NOAA3576(S側)X2.5
・02月21日23h07m NOAA3590(N側)X1.8
・02月22日06h32m NOAA3590(N側)X1.7
・02月22日22h34m NOAA3590 (N側)X6.4
・03月23日01h33m NOAA3614(N側)X1.1
・03月28日20h56m NOAA3615(S側)X1.1
・05月03日02h22m NOAA3663(N側)X1.5
・05月05日06h01m NOAA3663(N側)X1.3
・05月05日11h54m NOAA3663(N側)X1.3
・05月06日06h35m NOAA3663(N側)X4.5
・05月08日05h09m NOAA3664 (S側) X1.0
・05月08日21h40m NOAA3664 (S側) X1.0
・05月10日06h54m NOAA3664 (S側) X4.0
・05月11日01h23m NOAA3664 (S側) X5.8
・05月11日11h44m NOAA3664 (S側) X1.5
・05月12日16h26m NOAA3664 (S側) X1.0
・05月14日02h09m NOAA3664 (S側) X1.7
・05月14日12h55m NOAA3664(S側) X1.2
・05月14日16h51m NOAA3664(S側) X8.7
・05月15日08h37m NOAA3664(S側) X3.5
・05月15日14h38m NOAA3665(S側) X2.9
・05月27日07h08m NOAA3697(S側) X2.9
・05月29日14h37m NOAA3697(S側) X1.4
・05月31日22h03m NOAA3697(S側) X1.1
・06月01日08h48m NOAA3697(S側) X1.4
・06月01日18h36m NOAA3697(S側) X1.0
・06月10日11h08m NOAA3697(S側) X1.6 limbイベント
・07月14日02h34m NOAA3738(S側) X1.2
・07月16日13h26m NOAA3738(S側) X1.9 limbイベント
・07月29日02h37m NOAA3766(S側) X1.5
・08月05日13h40m NOAA3767(S側) X1.7
・08月05日15h27m NOAA3780(S側) X1.1
・08月08日19h35m NOAA3777(S側) X1.3
・08月14日06h40m NOAA3784 (N側)X1.1
・09月12日09h43m NOAA3825(S側) X1.3 limbイベント
・09月14日15h29m NOAA3825(S側) X4.5
・10月01日22h20m NOAA3842(S側) X7.1
・10月03日12h18m NOAA3842 (S側) X9.0
・10月07日19h13m NOAA3842(S側) X2.1
・10月07日21h02m NOAA3844 (S側) X1.0 limbイベント
・10月09日01h56m NOAA3848 (N側)X1.8
・10月09日15h47m NOAA3843 (S側)X1.4
・10月24日03h57m NOAA3869(S側) X3.3
・10月26日07h19m NOAA3873 (S側)X1.8
・11月06日13h40m NOAA3883(S側)X2.3
・12月08日09h06m NOAA3912(S側)X2.2
~ここをクリック 2024年のMクラスバースト一覧(強度M5以上のもの )
2024年 黒点数R最大の日の太陽面(8月9日)
〇2023年の太陽活動
[黒点群数=356群(NOAA3181~NOAA3536)/N側群191、S側165群] (SWPC/NOAAによる)
[黒点数R=125.2(年平均値SIDC/SILSOによる)] [無黒点日=0日(spaceweather.comによる)]
概要
サイクル25スタートから4年が経過、太陽活動は極大まで1~2年という段階まで進んできた
2023年の太陽は前年よりは活動度を上げ、黒点・X線バースト数ともに前年の5~10割増しの値となっている
MクラスのX線バーストの発生数は前年の175回に対し355回、Xクラスは前年7回に対し12回と増加
このうち最大のものは年末に東縁で観測されたX5.0(NOAA3536群:N側/E型/磁場構造βɤ)である
黒点数Rは比較的高いレベルから始まり、一旦は下降したものの年半ばにピークに達し年後半は
低めの値で推移。月毎のR平均値Rmeanは緩やかに変動、2023年は上昇の勢いが鈍化しているように見える
*前期
太陽上には活発な黒点群が相次いで現れるようになり、1~3月にかけてXクラスバーストなどが
しばしば観測されている。N側Rmeanは年初は下降気味だったが年半ばに反転、上下していたS側も
上昇、NS両半球ともに群数を増し、年半ば数多くの黒点が太陽面を賑わすことになる。これらの
中には肉眼黒点となるものもあるが、全般には中・小型群が主流という状態である
*後期
年半ば(6~7月)のピークを過ぎてからのN側のRは下降、S側は上下はあるもののほぼ横這いで
Rの上昇は停滞気味。特に10~11月にかけての落ち込みが目立ち、群数だけは多いが大半が小型群
という状況が続いた。年末になりXクラスイベントを起こす群などが現れようやく活動度が上がり
始めるが、年初のRの段階まではまだ戻りきれていない
*主なイベント ~NOAA/Space Weather Prediction Centerによる
~Xクラスバースト
・01月06日00h57m NOAA3182(S側)X1.2
・01月09日18h50m NOAA3184(S側)X1.9
・01月10日22h47m NOAA3186 (N側)X1.0
・02月11日15h48m NOAA3217(S側)X1.1
・02月17日20h16m NOAA3229(N側)X2.3
・03月03日17h52m NOAA3234(N側)X2.1
・03月29日02h33m NOAA3256(S側)X1.2
・06月20日17h09m NOAA3341(S側)X1.1
・07月02日23h14m NOAA3354(N側)X1.1
・08月05日22h21m NOAA3386(N側)X1.6
・08月07日20h46m NOAA3386(N側)X1.5
・12月14日17h02m NOAA3514(N側)X2.8
・12月31日21h55m NOAA3536 (N側)X5.0
~Mクラスバースト(強度M5以上のもの )
・01月11日01h56m NOAA3184 (S側)M5.6
・01月15日03h42m NOAA3191(N側)M6.0
・02月07日23h07m NOAA3213(N側)M6.4
・02月21日20h17m NOAA3234(N側) M5.1
・02月25日19h44m NOAA3229(N側)M6.4
・02月28日17h50m NOAA3234(N側)M8.6
・03月04日15h57m NOAA3234(N側)M5.3
・03月05日21h36m NOAA3243(N側)M5.0
・03月06日02h28m NOAA3243(N側)M5.8
・03月30日07h37m NOAA3256(S側)M5.4
・05月03日10h45m NOAA3293(N側)M7.2
・05月09日03h54m NOAA3296 (N側)M6.5
・05月16日16h43m NOAA3310(S側)M9.6
・05月20日12h35m NOAA3311 (N側)M8.9 同15h00m M5.7 同23h06m M5.2
・07月11日18h08m NOAA3368 (S側)M6.8
・07月11日22h15m NOAA3372(N側)M5.8
・07月12日08h55m NOAA3372(N側)M6.9
・07月17日00h06m NOAA3363 (S側)M5.7
・08月06日18h40m NOAA3386(N側)M5.5
・09月03日08h36m NOAA3413 (N側)M6.0
・09月20日14h19m NOAA3435 (N側)M8.2
・09月21日12h54m NOAA3435 (N側)M8.7
・11月28日19h50m NOAA3500 (S側)M9.8
・12月08日23h07m NOAA3511 (S側)M5.4
・12月14日07h44m NOAA3514 (N側)M5.8
・12月15日07h15m NOAA3514 (N側)M6.3、同07h34m M6.9
(図)7月11日 黒点数R 最大時の太陽/12月14日 NOAA3514X2.8を起こした群(下方)
〇2022年の太陽活動
[黒点群数=258群(NOAA2923~NOAA3180)/N側群128、S側130群]
[黒点数R=82.9(年平均値SIDC/SILSOによる)] [無黒点日数=01日(spaceweather.comによる)]
概要
サイクル25のスタートから丸3年が経過した。太陽活動は上昇途上にある。
この1年の無黒点日は1日のみと(6月8日)太陽に黒点が見えない日は無いというまで
活動度が上がってきた。これまでの黒点数R(13ヶ月移動平均)の上昇度合いは前回よりも早く
(Rが50に達するのに24か月、前サイクル24では28か月かかっている)
2025年ごろと予想される極大値が当初見込みより大きくなる可能性が出ている。
南北各半球毎の群数はほぼ拮抗しているが、N側のRの上昇が比較的順調なのに対し
S側は月毎の揺れ幅が前年と同様に非常に大きいのが目だつ。
*前期
当初の活動度は低いが1~5月にかけ黒点数Rは直線的に上昇、5月にはほぼ倍増の90台に達する。
このRの上昇とともに3月末から5月には相次いでXクラスバーストの発生も観測されるようになり
太陽の活動度は順調に上がっていく。
*後期
5月のXクラスイベント後のRの上昇は足踏み状態で11月まで上下動を繰り返すことになる。
特に6~7月は群は見られるものの静穏でMクラスイベントすらほとんど起こることなく経過。
活動度が上がり始めるのは8月下旬からだが、Xクラスイベントは10月に入るまで起こっていない。
*主なEVENT(強度M4以上のもの~NOAA/SWPCによる)
・01月20日 NOAA2929(N側)06h01mUT M5.5
・03月28日 NOAA2975(N側)11h29m M4.0
・03月30日 NOAA2975(N側)17h37m X1.3
・03月31日 NOAA2975(N側)18h35m M9.6
・04月02日 NOAA2975(N側)17h44m M4.3
・04月17日 NOAA2994(N側)03h34m X1.1
・04月20日 NOAA2992(S側)01h36m M7.2
・04月20日 NOAA2992(S側)03h57m X2.2
・04月21日 NOAA2993(N側)01h59m M9.6
・04月30日 NOAA2994(N側)09h58m M4.8
・04月30日 NOAA2994(N側)13h47m X1.1
・05月03日 NOAA3006(S側) 13h25m X1.1
・05月10日 NOAA3006(S側)13h55m X1.5
・08月26日 NOAA3086(S側)12h14m M7.2 12h31m/M5.3
・08月27日 NOAA3088(S側)02h40m M4.8
・08月28日 NOAA3088(S側)16h19m M6.7 18h20m/M4.6
・08月29日 NOAA3088(S側)11h08m M8.6 18h57m/M4.7
・09月16日 NOAA3098(N側)09h49m M7.9 15h59m/M6.2
・10月01日 NOAA3110(N側)20h10m M5.8
・10月02日 NOAA3110(N側)02h21m M8.7
・10月02日 NOAA3110(N側)20h25m X1.0
・10月03日 NOAA3110(N側)10h11m M4.2
・11月07日 NOAA3141(N側)00h11m M5.2
・12月14日 NOAA3165(S側)12h31m/M4.1. 14h42m/M6.3、22h06m/M4.5
・12月15日 NOAA3165(S側)22h40m/M5.7
(図)4月21日 NOAA2993で起こった M9.6X線バースト
〇2021年の太陽活動
[黒点群数=127群(NOAA2796~2922)/N側58群、S側69群]
[黒点数R=29.6(年平均値SIDC/SILSOによる)] [無黒点日数=64日(spaceweather.comによる)]
概要
サイクル25のスタートから2年が経過、2025年前後と予想される次の極大に向け、太陽活動は徐々に
上昇しつつある。2021年に現れた黒点群の数は前年比で3倍に増加、黒点相対数は29.6とこれも前年の
3倍に上昇。他方無黒点日は1/3にまで減少している。
南北両半球比較したRはS側が優勢である。N側は後を追う形だがこれはN側が増加に転じた時期が
S側より7か月ほど遅れた(N側の反転2020年1月_S側2019年6月)ことが関連している。
ただ立ち上がり後のN側のRの上昇度合いはS側より大きく、またS側は上下動も激しいことなどから
2021年9月時点での差(13か月移動平均値)は少しずつ縮まっている。
*前期
年初、群発生数は月数群程度で活動度も低い。1~2月の無黒点日31日と年間無黒点日のほぼ半数を
占めている。群が増え始めるのは3月ごろ。M1クラスバーストをおこす群も見られるようになる。
*後期
群発生数が月十数群まで増加。Mクラスイベントの回数は月1回ほどの頻度に増加。活動的な群も現れ
この期間、サイクル25最初となるXクラスバースト*の発生が報告されている。
* 7月 3日14h29mUT X1.5 NOAA2838
*10月28日15h35mUT X1.0 NOAA2887
*主なEVENT(Mクラス以上のもの~SWPC/NOAAによる)
・04月19日 NOAA2816(S側)23h42mUT M1.1/0n,
・05月22日 NOAA2824(N側)17h11mUT M1.1/ ,21h36m M1.4/1n
・07月03日 NOAA2838(S側)07h17mUT M2.7/0f,14h29m X1.5/0n,17h03m M1.0/0F
・07月04日 NOAA2838(S側)05h09mUT M1.5/ ,
・08月28日 NOAA2860(S側)06h11mUT M4.7/1n,
・09月23日 NOAA2871(S側)04h42mUT M2.8/1n,
・10月28日 NOAA2887(S側)07h40mUT M1.4/1n,10h28m M2.2/1f,15h35m X1.0/
・10月29日 NOAA2891(N側)02h42mUT M1.5/1n,
・11月01日 NOAA2887(S側)01h45mUT M1.5/1f,
・12月28日 NOAA2918(N側)04h01mUT M1.8/ ,16h11m M1.6/0f
(図)2021年10月 Xクラスバーストを起こしたNOAA2887
〇2020年の太陽活動
[黒点群数=41群(NOAA2755~2795)/N側15群、S側26群]
[黒点数R=8.8(年平均値SIDC/SILSOによる)] [無黒点日数=208日(spaceweather.comによる)]
概要
新サイクルスのスタートを受け、2020年の太陽活動は上昇フェーズへと方向転換。
連日無黒点(無黒点日数 2019年281日→20年208日SpaceWeather.comによる)
といった非常な低迷状態から抜け出つつある。
*前期
新サイクルスタートから間がなく無黒点日がほとんど。短命の黒点が散発的に見られるだけで静穏。
黒点数Rの月平均値はやっと1ケタ。
*後期
ある程度連続して群が現れるようになり徐々に活動度が上昇。
10月下旬~11月には黒点数が急増、2020年太陽活動のピークを迎える。
この11月下旬にS側に現れたNOAA2786はF型にまで成長、Rを一気に押し上げるもととなった。
*主なEVENT
・05月29日 no_region 07h24mUT M1.1
・11月29日 no_region 13h11mUT M4.4
(図)2020年最大の黒点群
11月29日 NOAA2786(左側の黒点群)白色像・Hα単色像
主黒点の面積が大きく安定。活動度は普通でCクラスバーストを見せた程度。
○2019年12月 サイクル25の開始↑↑
開始 2008年12月
極大 2014年04月 極大値 Rmax=116.4
終了 2019年12月
極磁場 北極 S極 南極 N極(サイクル24前半~)
極磁場反転 2012~2013年
黒点磁場 北半球 先行黒点 S極 後続黒点 N極
南半球 先行黒点 N極 後続黒点 S極
(image update Jan.2019)
サイクル24の活動度は非常に低く、同様に低迷したサイクル16(1923年スタート)
以来、ほぼ90年ぶりという低い値を示した。
世界の観測を集計しているベルギー王立天文台SIDC/SILSO
~Sunspot Index And Long-term Solar Observation~によれば、
2012年03月に第1のピーク、黒点数R=98.3(太陽北半球側の活動による)に達したが、
その後一旦下降、2013年から再び上昇に転じ
2014年04月に第2のピーク=極大値Rmax=116.4(太陽南半球側の活動による)を迎えた。
このずれは、太陽活動の南北非対称として知られるもので、
ここ何サイクルかはほぼ共通して北半球の活動が先行するというパターンとなっている。
ピーク後の南半球側のRの減少の度合いは大きく、北半球側はゆるやかに進行。
その後2年近くにも及ぶ南半球側の低迷状態を経て、2019年12月に次のサイクル25がスタート。
○サイクル24最大群
2014年10月24日 NOAA12192 左白色像 右Hα単色像
2014年10月24日
2014年10月25日
2014年10月26日
○サイクル24 最大級(第3位20171008現在)のフレアを起こした群
~2017年9月のNOAA2673の起こしたX9,そしてX8が最大となった~